中村さんからご依頼の3点(席数・営業時間・損益分岐点)に、業態方針と動線オーダーを添えてまとめました。数値はすべて仮です(平面図ラフを拝見して本確定する前提)。
薄利の業態なので、無駄な動線=無駄な人件費に直結します。動線が散るほど人が増え、損益分岐点が上がります。
床配分の優先順位 = 集約カウンター > 物販歩線 > TOピックアップ > イートイン席。席は詰め込まない(理由は §3)。
席数は2方向から出して、低い方を上限にしています。結論=需要が要る席数は床の上限より少ないので、余白を物販・TOに回せます。
39.49坪 × 客席に充てる床4〜5割 ÷ 1席あたり約0.5坪 ≈ 35〜40席。これが物理的に置ける最大。
必要席数 = 1日客数 × 昼ピーク集中率 × イートイン比率 × 平均滞在(時間) ÷ 実用稼働0.75。
本町の想定客数 約200人/日・1組1.85人(既存店実績)で試算。
| 前提 | グラブ&ゴー攻め | 中間 | 着席ランチ守り |
|---|---|---|---|
| 昼ピーク集中率 | 15% | 20% | 25% |
| イートイン比率 | 40% | 50% | 60% |
| 平均滞在 | 20分 | 30分 | 45分 |
| → 必要席数 | 約5席 | 約13席 | 約30席 |
※ 生茶麺(着席で食べる軽食)を入れるぶん、イートイン比率と滞在時間はやや上ぶれ=上表の「中間〜着席守り」寄りで見ておくのが安全です。
真向かいのシアトルズベスト御堂筋本町店(毎日7:00–21:00)に追随。夜は開業後3ヶ月実測し、弱ければ早閉めに切り替える前提。この長時間営業は §2 の省人化動線が効くことが条件(散ると人件費で重くなる)。
これ以上で黒字、以下で赤字になる月商ライン。人件費は客数で増減せず店を開ける限りかかる=実質固定費なので、動線の集約度(=必要人数)がBEPを直接決めます。
固定費 = 固定賃料600万 + 減価償却600万(投資3,000万÷5年)+ その他240万 = 1,440万 + 人件費2,600万 = 4,040万。
BEP月商 = 4,040万 ÷ (1−0.4) ÷ 12ヶ月 = 約561万円。
| 体制(同時人数) | 年間人件費 | BEP月商 | 動線条件 |
|---|---|---|---|
| 基本4人(現案) | 約2,600万 | 561万 | レジ有人。バッシングはセルフ+4人目がサポート/テーブル拭き |
| 3〜4人 | 約2,000万 | 478万 | レジをセルフ化して1人減 |
| 2〜3人 | 約1,500万 | 408万 | さらに省人(注文導線も簡素化) |
=集約レイアウトで閑散時に人を絞れるほど、収支が軽くなります。動線設計が収支の本丸です。
宇治園グループのカフェ業態5店の実績(2025暦年)。本町の規模感の参考に。※立地特性の違う表参道店、業態の違うスタンド型は除外。
| 店舗 | 業態 | 月商平均 | 客単価 | 客数/日 |
|---|---|---|---|---|
| 梅田店 | CAFE | 932万 | ¥1,085 | 286人 |
| 三宮店 | CAFE | 608万 | ¥1,085 | 189人 |
| 箕面 ROASTERY | ROAST | 519万 | ¥1,108 | 154人 |
| 心斎橋本店2F | CAFE | 465万 | ¥1,077 | 142人 |
| 芦屋店 | CAFE | 215万 | ¥1,104 | 65人 |
読み方:BEP561万は「三宮店クラス(月608万・189人/日)の店を作れれば達成」できる水準。既存カフェの客単価は¥1,077〜1,108で、本町の想定¥1,050はこれよりやや低め=堅実な設定。到達は十分現実的ですが薄利なので、§2の省人動線と§3の物販床がそのまま収支を左右します。
徒歩圏の昼間就業者(400m圏 約5.2万人)・カフェ利用頻度・競合キャパから試算した、本町が平日に獲得しうる客数は 約250〜500人/日。BEP到達に必要なのは三宮クラスの約190人/日なので、射程内。ただし「平日カフェ立寄り率」「商圏シェア」が未検証のため、開業前に競合(向かいスタバ等)の実客数カウントで裏取りを進めます。この需要レンジは設計のキャパ(捌ける客数の天井)と突き合わせます=§3の席数・カウンター処理能力。
= 中村さんの平面図ラフ(集約レイアウトで何人で回るか)が、人員・席数・BEP・営業時間の本確定の起点になります。よろしくお願いします。